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February 16, 2017

谷口ジローの死

 さびしい。この人の描くマンガを見られなくなるのが、やりきれなくさびしい。
 個人的に所有してる彼の作品は、最後に買ったのが『ヴェネツィア』。これはルイ・ヴィトンのために描き下ろした、「マンガ」ともつかない、むしろ画集である。美しいカラー、構図。そして『冬の動物園』がある。
 マンガ家の画は、永く描きつづけるほどに変化してゆく。なかには植田まさし先生のように、どんなに量を描いても絵が微動だにしないのもあるが。大島弓子氏は好例で、個人的に『グーグー』以降の「枯れた」画が大好物だ(最近彼女の画を目にする機会がすくないのがさびしい)。
 谷口ジローは上手い。上手いが、どこか粘着的な線だなぁと感じていた。関川夏央とのコンビ作品や、『犬を飼う』『遥かな町へ』そして『孤独のグルメ』など、愉しんでよんだけど、「線」への違和感はぬぐえなかった。
 そこへ『冬の動物園』だった。この自伝的要素を交えた物語は見事に「枯れた」線で描かれていた。短篇では、故郷に帰った主人公におさななじみの女の子(他へ嫁ぐことが決まってしまっている)が想いを告げる、『夏の空』が大好きだ。この作品でも2006年の発表。不勉強な私はその後の谷口ジローを熱心に追いかけることはなかった。
 まだ69歳だった。もっと心地よい画を見せてくれたはずだ。
 合掌。

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February 15, 2017

安倍長期政権の真相

 それはやはり「容姿」だろう。
 今回のトランプ会談でもハッキリした。外国人、特に白人と並んでも見劣りしない外見を具えていること。これが、特に日本人にとっては重要だ。しょせんはイエローモンキー。白人と外見でタメはれる、それだけで我が国の人々は、何か、誇らしいような気持になってしまうのだ。支持率の高さもうなづかれる。
 安倍の前の首相をさかのぼってみよう。野田-菅-鳩山-麻生-福田。言わずもがなである。このひとつ前は第一期の安倍が勤めているが、「お腹が痛くなる持病」で短期政権に終わっている。その間に病気への特効薬が発明されたようで、いまの安倍があるわけだ。
 言っておくが個人的には安倍が好きではない。南スーダンで起こっている事案ひとつを採ってみても、憲法9条の集団的自衛権の“解釈”改変にあらわされるように、彼の決めたことが悪い方向へ導いていることはあきらかだ。安倍の腹の中は真っ黒である。
 その前の首相、小泉純一郎もそうだった。彼も「容姿」のヒトだった。新自由主義的な政策が次々と断行され、特に介護制度はズタズタになった。格差も拡がった。けれど、長期政権だった。サミットに行っても見栄えがするから。それを国民が喜んだから。
 正直申し上げて今回のトランプ会談は成功だったと思う。特に経済面で特定の数値目標をあげさせられたりしなかったのは良かった。安保の件もね。
 でもどうなんだろうか。会談「全体の容姿」をキメすぎちゃった気がする。ゴルフコースのハシゴだとか、イヴァンカ撮影写真のツイッターとかね。アメリカ人の半分はトランプのことを良く思ってないし、海外だってそうだ。そんな雰囲気のなかで「トランプとマブダチになりつつある安倍」を見せちゃうってのはね。
 ここはひとつ「ドナルド、キミのやってることはなかなかイケてるけど、ムスリムの入国禁止、ってのはダサいよね」くらいのことを安倍が言ったという報道が世界に打電されれば、我がニッポンの人気も(もちろん安倍サンも)ウナギ登りなんだろうけど。
 ま、USAの51番目の州としては、ムリですわな。

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