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January 17, 2016

発表! 2015年マンガベスト5 + 1

 面白いマンガを探り当てるのがむつかしくなってきた。刊行点数が多いから本屋の平積みもどんどん入れ替わるでしょ。雑誌やネットを見てて、(あ、この作家、新刊出してたんだ!)なんてだいぶ後から気づいて、こそこそamazonに発注したりして。「紙派」としては急速に失われつつある本屋さんで買いたいんだけどね、きっと売り切れてる。
 それにこっちの「感性」も加齢に伴って鈍ってるのかな。だいぶ評判をとった『岡崎に捧ぐ』なんて、さっぱり面白くなかった。きっと「アンテナの広さ・鋭さ」もおんなじ神経が作用してるだろうから、いいマンガを見つけられなくなってるんだな。

① 秋津(室井大資)
② アトム ザ・ビギニング(カサハラテツロー)
③ 今日を歩く(いがらしみきお)
④ なぎさにて(新井英樹)
⑤ あしたのジョーに憧れて(川三番地)
次 Sunny(松本大洋)

① 完全にノーチェックだった。連載始まったのはけっこう
  前。一読夢中になり、もう何度読み返したかわかりま
  せん。主人公(?)の漫画家・秋津薫の繰り出すゲス
  な言動がクルんだが、キーは息子・いらかにあると思
  う。いらかは小学生なのに、母親の出てしまったこの
  家で料理などしてる。サツバツとして見える父との関
  係性にあって、このいらかの爽やかなありかたが、
  「逆・山葵」みたいに効いてる。「いらか」というのは
  童謡『鯉のぼり』の「甍の波と雲の波・・」の「甍」で
  しょ。5月の晴天の下どこまでもつづく瓦屋根がぱぁ
  ~っと浮かんでくるネーミングだ。その他、サブキャラ
  達も誰もが一筋縄ではいかない連中で、この父子に
  絡んでくる。

② 浦沢直樹『PLUTO』とは全くテイストが違う。
  『PLUTO』は浦沢(と、ブレーン(?)長崎尚志)
  が描いてきた世界にアトムを引きずりこんでるが、本
  作は『鉄腕アトム』のリスペクト作品足らんとしてい
  る。まだ2巻だから「予断は許されない」けど、楽しみ
  な作品。

③ エッセイマンガなのに同じ作者の『Sink』を想起させ
  る。日常に潜む不条理。それをノンフィクションでやら
  れるんだからたまらない。

④ 新井英樹の次の挑戦は、ベタな古典SFのタイトルを
  そのまま持ってきた終末モノ(おそらく)だった!
  1巻ではのほほんとした雰囲気が占めているが、
  『キーチ!』もそうだった。これから凄まじい描写がは
  じまるだろう。

⑤ 正直マンガ作品としてはいま一歩の感。でも、他なら
  ぬちばてつやの現場を報告してくれる「ノンフクショ
  ン」として本作をとらえれば、俄然興味深く読める
  のだ。

次 連載終了。新しさはなかったが、作者がこれまで描くこと
  で得たものを存分に発揮した作品だと思う。おつかれさ
  までした。

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