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February 08, 2014

2013年のおもいで ⑤(last) ~ 家族雑誌の巻

本日の更新 : 針鼠活字/針鼠銀幕


 父親の思いつきで<家族雑誌>を同人出版することになった。ワタシはそこに書くことに二の足を踏んだ。過去にもいくつかの同人誌に参加し(時にまとめ役をやり)、そのめんどくささはよく判っているからだ。それは他の同人もおなじだったみたいで、続いてもせいぜい5号といったところなのだ。
 ところで<家族雑誌>というのはいささか気持ち悪くないか。いい年こいて家族仲良く文集つくるなんて。筒井康隆が若いころ家族と『NULL』という同人誌を出していたが較べるのもおこがましい。ま、ワタシには友達がいないので、やるとしたらこういうカタチしかないのだが。
 6月に「この雑誌を出すかどうか」会議をするために、わざわざ実家近くの居酒屋に集まった。父親の他に弟、ワタシの嫁、ワタシ、といった面子だ。ところがワタシはこの打合せのテーマを取り違えていたようだ。場の空気は「もう出す」コトに決まっていて、あとは段取りをどうするか、ということが検討されはじめたのだ。
 ワタシは抗議の声を挙げたが勢いに飲み込まれてしまった。嫁さえなにやら嬉しげにしている。
 で、9月に創刊号が出た。主に「詩」が載った。定型詩である短歌なども。ワタシ自身は偽名で短歌をひとつ書いた以外は散文に徹した。それはノン・フィクションであるべきコーナーだったが、フィクションにもっていった。何か思惑があってそうしたわけでなく、自然と筆(キーボード)が向かった先がそれだったということに過ぎない。
 「一号雑誌」という言葉がある。創刊号のみで「休刊」してしまうことで同人誌だけでなく、本屋に置かれるような雑誌でもまことに多く目にする。
 ところが父親主催のこの<家族雑誌>はそうはならなかった。二号に向け、「句会」がもたれた。参加者は先の「雑誌を出すか」会議に出た4人。嫁などは俳句を詠むなぞというのは人生で初めてのはずなのだが、これが父や弟に評判がいい。ハッキリ言おう。この句会はたいそう愉しかった。というかその前、創刊号のために文章を書くこともワタシ自身面白かったのだ。
 数年前に<読書会>が終わり、定期的に手紙を送っていた最後の友が亡くなってから、ワタシはまとまった文章を書く機会を失っていた。それが、久しぶりにその場を与えられ、しかもブランクのわりには復帰前より何ンらかの手ごたえのある文章が書けている。<家族雑誌>にハマッてるのは自分だった。
 12月、二号出版。先の句会でつくった句が載った。ワタシに関していえば他に例の偽名の短歌と、改行詩。それに小説である。
 このペースはいわゆる「季刊」ということになる。年4回。いくら面白くなってきたとはいえ、書き出す前はめんどくさくて気が重い。特に小説の連載をはじめてしまったことから、三号以降の「面倒力」の発動は想像がつかぬ。
 まあ、あまり季刊のペースにこだわらなくてもよい。出しつづけることが肝要。この<家族雑誌>はつづいてゆくだろう。

(おしまい)


著者のメールアドレス → hedge@jul.nifty.jp

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