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January 05, 2014

2013年のおもいで ④ ~ 意識策動の巻

本日の更新 : 針鼠活字


 夏休み明けから、秋の半ばまで、ワタシの言動は明らかに「変」だったと思う。会社の会議の席で上司を怒鳴りつけたり、電車に乗っているときマナーの悪い若者に食って掛かったりもした。これら「判りやすい」「まわりに目立つ」言動は、6月の癲癇発作の影響であろうと周囲も、ワタシ自身もそう思っていた。けれど、1年の手帳を見るとそれは違っていて、癲癇発作~8月半ばまでは、多少「開き直った」ような態度が推し量れるものの、実は一人でいるときのワタシは、発作前とあまり変わっていなかったのが解る。
 相変わらず食いまくっており、運動はせず、仕事は「テキトー」だった。それが「変」になったのは明らかに『風立ちぬ』鑑賞以後だ。けれどこの作品がワタシを変えたのかと考えると、それも違う。これはもう直感だが、癲癇発作で「下地」ができているところへ『風立ちぬ』が火をつけた、つまりは二つの現象の「併せ技」がワタシを「変」にした、としか思えない。例えば、日本経済新聞を精読するようになった。通勤電車に赤のボールペンを持ち込み、重要な(と思えた)記事には線をひいた。おかげで通常の小説などの読書に充てられる時間はなくなり、そのペースはがっくり落ちた。
 思えば「より良い自分」になろうという意識が、過剰になっていたようだ。シゴトでも、後輩を叱ったりする「らしくない」物言いが目立ってきた。ダイエットと運動も復活し、これは今でもつづいている。間もなくこの文章冒頭に体重を載せられるだろう。が、やはりワタシには「異常」な時期だった。げんに当時むやみに増えた新聞の切り抜きや、手帳のメモを見返しても、それのどこが面白いのか、重要なのか、さっぱり判らないものがいっぱいある。
 何にでも終わりはあるもので、寒くなる頃からワタシは元にもどっていったようだ。それが自覚された時、「異常だった」と分かりつつもその季節に分かれを告げることが無性にさみしかった。あの、あふれ出るアイディア、精神の高揚、といったものを失うのかと思うと「惜しい」ような気がしたのだ。価値がないのは明らかなのに。


 著者のメールアドレス→hedge@jul.nifty.jp

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