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June 26, 2012

上海2012・ ・SUNDAY/①

本日の更新 : 針鼠銀幕

Img_0688 さて、愉快な上海「出張」も最終日である。
 本日はショッピング、それも「ブランド物」を買いあさりにいく予定となっている。はて、こいつらそんな給料もらってないはずだけど・・ Yクンの「交渉術」はかなりのものらしく(何を「交渉」するのかはよく判らんが)、それは見ものだとも思っていたのだが、朝食後しばし熟慮の末ワタシはひとり別行動をとることにした。
 もともとブランド物には興味ない上、「地球の歩き方」(またもや)を読んでたら、いま上海では現代アートがブームでギャラリーもいっぱいあるという記事にぶつかってしまったのだ。「コレハチョットミテオキタイ・・」せっかく遥けき地までやって来ているのだから、後悔を残さず帰りたいではないか。

 と、宣言すると後輩どもは要介護老人に対するごとく心配をはじめた。一人で地下鉄に乗れるのか、目的地までたどり着けるのか、妙な輩にひっかからないか・・ あげく、この地でも使える携帯電話を貸してくれる始末。
 ワタシだって不安でないこともない。なんせ今回の旅は「ひとまかせ」でずっときたし、上海の地理もよくアタマに入っとらん。でもまあ目指す美術館はホテルの最寄り駅と同じ路線にあるし、大丈夫でしょー。かえって心配かけてわるいネ諸君、ということで我々は別れたのであった。

Img_0659 で、やってきたのがここ「紅坊国際文化芸術園区」。なかを廻ってるうちになんとなく判ってきたのだが、「もうちょっとで芽が出る若手」の作品をたくさん展示してるギャラリーだ。だからか入園は基本無料。が、そこにあるのは予想を裏切るぶっ飛んだアートばかりであった。

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こんなのとか。

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こんなのとか。

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こんなのとか。

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こんなのとか。

ちょっとヒネッて、
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こんなのとか。

 もちろん立体作品ばかりでなく、画や書もあり皆なかなかに見ごたえがあった。ただモノスゴイだけでなく、上に挙げた壁一面に貼り付けたおじさんの写真など、「見せ方」に工夫があり、園内のレイアウトも凝っていた。つまりセンスが抜群によいわけで、これは経済だけじゃなくアート方面もいよいよニッポン、中国の軍門に下るか、と何故だかワタシが焦るのだった。

Img_0681 と、偶然ぶつかった「日本人若手特集」。コレには思わずわざわざ金払って入っちゃいました。ウンウン、がんばってる日本のヤングもいるじゃないか。おじさん、希望をもてたヨ。

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このヒトはどこにでも出没するね。

お土産(むろん自分への)をちょっと紹介。
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園内にあるショップで求めた写真集。

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「工場萌え」にはたまらんね。

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こーゆーモノに、ワタシ弱いのです。上海で買う意味あるか、と言われればそれまでだが。

Img_0692 ということでこのギャラリー、とっても堪能しました。「一人行動」は不安ではあったが来てよかったのであった。
 ホテルのロビーで皆と合流。なにやらたくさん戦利品を抱えておる。その足でなつかしい(となぜか感じた)豫園商城に行き上海での最後のメシを食う。いわゆるフードコートにいったのだがハワイのそれより何倍も美味いのであった。
 出発までの時間がすこしあったので散開して街を歩く。すると交差点で信号待ちしてるとき(というか上海に「信号待ち」という概念は存在しない。ただ道を渡れるタイミングを計っていたのだ)、現地の、と思しき青年がたどたどしい日本語で語りかけてきた。手にカメラを持ち写真を撮ってくれないかと言う。きたな、と思った。カメラを構えてるうちに他の仲間がポケットなどからモノをする、という手だ。実はさきほど豫園商城を歩いているとき「No Japanese!」が通じなかった。「ナニ言ってるかニポン人」と返されてしまった。悔しいので「メチャメチャ語」というのを発見した。気分としては「中国内陸部に住む民族の話すコトバ」だ。「#$☆%㊥£!」という具合にその写真撮影を要求する青年にも言ってやった。彼はあきらめたようにその場を去った。作戦は成功したのである。

Img_0698 薄日がさしてきた。上海ではじめて見る太陽な気がする。最後の日に晴れるとはね。まったく雨と寒さにたたられた三日間であった。でもものすごい面白かったなあ。そのときワタシは外白渡橋のことを思い出したのだった。このイギリス人がつくった橋は長い修復期間を経て2009年にまた渡れるようになっていた。大友克洋が描いた橋。けれどどう考えても見にいっている時間はなかった。まあいいさ、これで「また上海に来なくちゃ」とモチベーションができた。

 ここに書いたこと、特に歴史にまつわるような部分は(いつものごとく)すべて後付けだ。実際の現場でそーゆー感慨を抱いたのではなく、こうして文章を書きながらいろんな資料を読んでるわけだ。それにしても南京条約→上海租借という大雑把な流れを見ると、2009年末に行った香港→今回の上海というのは、まったくの偶然だが歴史に沿っていて理解のたすけになっている。旅というのは、やはりいいのだ。

Img_0707 帰りのバスから見たYクン。世話になったな! でもって本当に面白かったぜ、上海。


(おしまい)

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June 03, 2012

上海2012・ ・SATURDAY/③

本日の更新 : 針鼠銀幕


Img_0640 Yクンの部屋で日本のお笑い芸人の番組を見るなどしてしばし時間をつぶした後、「上海の大衆が行くファミレスみたいなモン」へ移動、シャコを食ったりする。寒かったので紹興酒をホットにして出してくれるよう頼んだが、店側がなかなか理解できないのかテーブルにくるまで時間がかかった。ニッポンでは暖かくした紹興酒にザラメみたいな砂糖を入れて呑んだりするが(ワタシは嫌いだが)、アレは我が国独自のモンだったのか。
 
 で、いよいよ上海雑技を見にゆく段となった。これまでワタシは中国国家が公認した「上海雑技団」という組織がひとつあり、みなそれを見に行ってるのだとばかり思い込んでいた。イヤまったくの勘違い。いくつもの「団」がありそれぞれ個性を有しておって観客は好みの舞台を選ぶことができるのだ。
 この日われわれが訪れたのは「上海馬戯城」。独特なデザインの劇場を有する。

Img_0649 演技中の撮影は禁じられているため開演前の客席を撮る。ぎっちり満員である。われわれの席は正面の見安い場所。このチケットもYクンが手配してくれた。Yクンありがとう!

 演技は・・ 素晴らしかった! 冒頭の、少女たちによる自転車曲乗りで早くもひき込まれた。こういう出し物で意外に大事なのは演目と演目の「間」をどうもたすかだが、映像をつかったりして飽きさせない。「地球の歩き方」によると「外国人プロデューサーを迎え質の高い演目」とある。なるほど、空中ブランコ、バイクの球内走行(何台も入るんだコレが)等激しいショーにもどこか品を感じさせ、全体にエッジの利いた演出が施されている。おおくの血が混じればこその、レベルの底上げなのだ。
Img_0651 ブレブレではありますが載せさせてください。エンディングの演者みんなのあいさつ(まんなかにあるのが中をバイクが走った球)。感動のあまりちょっぴり泣いちゃったゼ。イヤよかった。謝謝!

 お次は今回のツアーにくっついてるオプショナルの「フットマッサージ+ヘッド&ショルダーマッサージ(90分)」である。Yクンに(彼とはここでお別れ)タクシーのドライバーへ行き先の指示をしてもらったのだが、「ここら辺だ」と降ろされた場所から店までが判んない。人通りのないうら寂しい路地を男四人でうろうろする。こういうときの常だが、何度も前を通りすぎてるビルの2階にそれはあった。
 マッサージしてくれるのはすべて女性で、各々個室に通される。なにやらニッポンのフーゾクにありがちな一室のようで、一瞬妙な妄想がアタマをよぎる。マッサージは至極丁寧なものであった。ワタシに付いてくれた女性は(他の方も同様と推察するが)終始含羞を湛えた笑顔で、どこか一歩引いてる印象。上海の「オレがオレが」的な言動をずっとまのあたりにしてきた当方としては不思議な感じを受ける。それでいてフットマッサージ等は熱心なもので、ローションを使い足のすみからすみ、指の間までも揉みしだいてくれる。くつろいだ様子を装いつつも心中(ああ、オレの汗と脂にまみれた足を・・ そこまで・・!)と、羞恥のあまり逃げだしたいほどであった(他の奴らも同じ感想を口にしておった)。
 
 長い一日の終わりのマッサージ。このまま眠れたら、と願ったが、もちろんホテルに戻らねばならない。われわれは「安全」といわれる「オリンピックタクシー」を見つけて宿にむかったのであった。

さて前回のクイズの回答発表! である。
Moribiru_4
そう! お皿のほうには「森ビル」が描かれてないんですねぇ。同じ下絵であることは確かだが、時代の変遷とともに書き足していったのですね。変化の著しい都市、上海をあらわす格好の土産でしょう(自分への、ですが)。

では。

(つづく)


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