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March 04, 2005

痛風物語_10

◆ 名古屋出張からの帰りの土曜日、突如襲った痛風の発作。痛む左足に負担をかけるパソコンを降ろすためと一休みの意味もあって、ワタシはいったん会社に寄ることにした。
◆ 新幹線を降りると、それまでは「座っている」という安静状態で痛むとはいえ「小康」を保っていたのが、立って歩きはじめたとたん左足親指付け根が、今朝、栄を駅に向かって歩いていたときの何倍もに増幅して痛み出した。もはや世間体などどうでもよくなる。左足をひきづり、掴まれるものがあればそれにすがって、ワタシはなんとか地下鉄を乗り継いだ。
◆ 会社には、休日出勤をしている技術者たちが数人いてこちらを胡散臭げに見ている。かまわずワタシは自分の席に座り、我が左足にプレッシャーをかけ続けていたノートパソコンを投げ出すと、デスクのパソコンを立ち上げた。そう、とにかくもこの痛みを何ンとかしてもらいたいと、土曜日の午後でもやっている内科を探すためにネットにアクセスしたわけだ。
◆ で、なんと、当時ワタシの住んでいた地元の近くに、「痛風の権威」のいる病院があり、しかもこの時間も診療していることが判明した。ワタシが勇んでその病院を目指したのは言うまでもない。
◆ 病院の待合室には業界(?)の新聞や雑誌の切り抜きがベタベタと貼ってあった。そのどれもにこの病院の院長が掲載されており、なかには日本人がはじめて入る地域での研究成果が発表されていたりした。病院の建屋そのものは相当の安普請と見えたが、この切り抜きを読むにつけ、院長は「赤ひげ先生」的な人だろうと、いやがうえにも期待は高まり、痛風の痛みもしばし忘れることができるほどである。
◆ いよいよワタシの名が呼ばれた。診察室に入るとくだんの「院長」が椅子に座っていた。
「ウチの病院、どーやって見つけた?」と、いきなりワタシの差し迫った問題とは関係のないことを聞く。
「インターネットで・・」とこたえると、あーあーと言って視線を壁の方に向けた。そこにはノートパソコンが、蓋を閉じたままその上に10冊ほどの業界関連のものと思われる本が積み重ねられている、という光景があった。
「ぼくもパソコン買ったんだけどあんなんなっちゃててねぇ」
◆ ネットを頼りにここまで来たのに、当の病院はそのネットを見る環境もない・・ しばし、理不尽な思いにとりつかれたが、よく考えれば、それと医療技術は別物である。なんといってもここは「痛風の権威」なのだ。期待しようじゃないか。
◆ さて、具体的なの診療に入る。と、院長は言った。「ボクも痛風なんだよねぇ」
◆ つづく(hedge)

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